Music Commentary

桜井:90年代っぽいパンチのあるデジタルロックが1曲あった方がいいんじゃないかっていう話になって、

プロディジーとかのレイヴシンセ音をギターで作ったんだよね

Shigeo:そしたら発表前にキース(・フリント)が亡くなったっていう

KEN:歌詞は...Shigeoがよく、"うまく行かない"って言ってる時期があったんだけど、彼に限らず、

誰でも人生が空回りする時はあって。Shigeoがデモに<新しい人間になりたい>っていう英語詞を入れてたから、そこから膨らませて歌詞を書いてたら、ピンク・フロイドの映画『ザ・ウォール』の肉挽き機(Butcher Maze)のイメージが浮かんできました

ケイタイモ:1stが出た直後ぐらいからライブでやってる曲ですね

桜井;サビのビートがハネてるからノリやすいし、こんなにもAメロとサビのギャップがある曲、Shigeoくんにしか作れないと思う

KEN:明るくしてるつもりだけどメランコリックなところもShigeoっぽい。これは、テクノロジーのせいでみんながどんどん病んでいて、そのせいで最も孤独を感じている時代だと言われているらしくて。で、冒頭に入ってる子供を寝かしつけるような音のイメージで、眠ってる間に死んだ電池と心臓を入れ替えたっていう歌になってます

Shigeo:レイヴィーなシンセ音が入ってる感じは時代とドンピシャではないかもしれないけど、いろんな人に聞いてもらうきっかけになりやすい間口になるというか。シンセ音にバンドサウンドが重なると、デモとはちょっと違う感じになるのも良かった

KEN:曲名はピジョン(土鳩)じゃなく平和の象徴の白い鳩のことで、おめかした女性のイメージ。セクシーなビートの曲なので、クラブに集う男女の心の駆け引きみたいなイメージで歌ってる。個人的にアルバムの中でいちばん好きな曲です

Shigeo:結構古い曲なんだけど、エンジニアの人と俺が2人で新たにTDをして。その時にプラグインを触ったら、意図しないところで音がシュルシュルッと止まったのがすごく面白くて、この形になりました

KEN:これはいちばん議論を醸しそうな曲かな。人種差別のことを歌ってるんだけど、お互いに愛し合おうぜってこと。ちょっとひねくれたクセのある曲だったので、フツーの歌詞じゃない方がいいかなって

Shigeo:この曲のイントロって、朝の天気予報のSEみたいだなと俺は思ってるんだけど

KEN:音の印象からポール・ハードキャッスルの「19」っていう、すげーいい曲が思い浮かんでたので、仮歌でメロディーを<ウオー、ウオー、ウオー>って歌ってたのもあって、そのまま戦争の歌にしたっていうShigeo:ポール・ハードキャッスルは今のテクノの元になった人だし、「19」もアンチウォーの歌だからその話はすごい嬉しいね

櫻井:最初は四つ打ちだったんだけど、ケイタくんがベースを入れたら結構ファンキーになって。だったらドラムも一発で入れようってことでこの形になった。こういう曲があると、打ち込みや機械に頼らずに、ちゃんとバンドサウンドで作ってることが伝わるよね

ケイタイモ:AOSは約束事が多いけど、逆に俳句を作るような面白さや達成感があるんだよね

KEN:この曲は裏で優しく歌ってるところが、女性を口説くイメージというか。だから歌詞のイメージはプリンス。だから歌も大人のエロスをイメージして歌ってる。曲調的にはジャミロクアイっぽいグルーヴかなと思ってたんだけど

Shigeo:今までのAOSにないキュートな部分や華奢な部分を意図的に出してる曲だと思う

ケイタイモ:今回唯一の8ビートな曲だし、「ベストヒットUSA」とかが遺伝子に刷り込まれてる世代としては懐かしい感じもある

KEN:曲名の意味は、輪廻転生。前世は自分すらも覚えてない人生だから、秘密の人生になるわけ。ちょっとキュートでシンプルな楽曲なので、女の子だった人生もあったし、男の子だった人生もあったし、いろんな人生を送ってきたけど、唯一変わらないのはいつも真ん中にあなたがいることっていう、ラブソングになってます

KEN:俺の中でこれは夏のイメージの曲。なので、景色が見える感じにしてるというか、ひねった歌詞にはしてなくて、すべてはバイブレーションで出来てるっていうような歌。日本でもよく、サマーバイブレーションとかグッドバイブレーションっていう表現を使ったりするでしょ? だから、ちょっと説明しにくい歌詞ではあるけど、この曲は歌詞の内容よりも、ファルセットを使った歌い方の方が重要、かな?

桜井:俺はこの曲がすげー好きなんですよね。これも夏っぽさがあるというか

Shigeo:ちょっとコールドプレイっぽい感じもあるよね

KEN:最初、俺が歌をのっけてShigeoに戻したら、珍しくやり直して欲しいって言われて。サビの部分を繰り返さずに流れるメロディにして欲しい、大きいリフレインにして欲しいっていうオーダーがあってこの形になったんだよね

ケイタイモ:ギターリフをかなり前面に押し出してる1曲だね

Shigeo:'80年代のラジカセのCMのイメージのある曲だなって俺はずっと思ってるんだけど、何かに例えるならジャスティス、かな

KEN:自分の悪習を断ち切る歌なんだけど、イギリスの若者のことを考えてたら、『トレインスポッティング』に出てきそうな、ドクターマーチンを履いたロンドンの若者のイメージが浮かんできたんだよね

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